カミカミ期の重要性とは
離乳食中期のモグモグ期を順調に過ぎ、離乳食にも慣れ始めた9ヶ月から11ヶ月あたりから離乳食後期(カミカミ期)に入っていきます。この頃になると、食べることのできる食材の幅も広がり、食べることが楽しいと分かる時期にもなってきます。食べることへの興味が湧いてくる大事な時期です。食べむらや遊び食べ、手で触ってみたりします。好き嫌いが出始め、食材への興味も示し始めます。
母乳やミルクからの栄養摂取より、離乳食からの栄養摂取の割合が増えていく時期でもあります。赤ちゃんの成長に合わせて少しずつ食材の調理方法を変え、赤ちゃんの食欲をそそるような離乳食に移行していきましょう。
赤ちゃんの様子と口元の発達
9ヶ月から11ヶ月頃の赤ちゃんの様子は、ハイハイが上手になったり、つかまり立ちをしたり、少しずつ歩き始めようとする赤ちゃんも見られ、かなり活動的になってきます。
この頃の赤ちゃんは、口元の筋肉が発達してきます。舌を左右に動かすこともできるようになるので、食材を口の中で移動させ、舌と上あごですり潰すことができるようになります。豆腐くらいの柔らかさであれば上手に潰して食べることができるようになります。
カミカミ期といっても前歯が生えてきている段階で、奥歯はまだありません。しかし、奥歯の歯ぐきには乳歯が生えてくる準備をしているので、固くなった歯ぐきで食べ物を噛む練習を始めていきましょう。
カミカミ期への移行のポイント
体の発達や口元、歯ぐきの様子を見ながら始めていきます。食べることを嫌がらない、食べ物に手を伸ばしたりと興味を示し始めた様子が見られれば少しずつ移行していきます。口元をよく見てみてください。口をモグモグさせた後に顎を上下させて食べ物を潰し、さらに舌を使って左右に動いている様子があれば移行への目安と言えます。いきなり固いものを与えず、バナナなどの柔らかさのものを与えてみて、前歯でかじってみたり、奥の歯ぐきで潰す様子が見られれば大丈夫です。また、しっかりおすわりができていることもポイントです。下半身が安定することで食事に集中でき、食欲も増えていきます。
カミカミ期の食事の時間
大人と同じように1日3回を目安にします。離乳食と離乳食の間は3時間から4時間は空けるようにします。家族と一緒に食事ができるようになるので、食事の楽しさもさらに感じることができるようになります。遅い時間帯の食事は赤ちゃんの胃腸に負担をかけるので、19時ごろまでには終わらせることが望ましいです。
また、離乳食でおなかも満たされてくるので、母乳やミルクの量も減らしていきます。同時に離乳食からの栄養摂取量が増えていくので、バランスのとれた食事が赤ちゃんの成長のためには大切です。母乳の場合は、この時期になると鉄分が減ってくる傾向にあるので、ほうれん草やひじき、豆類などを使って補っていくとよいでしょう。