離乳食の基本とポイント
赤ちゃんの歯が生え始めたり、大人が食べるところを見てよだれを垂らすようになったらそろそろ離乳食を始める時期かもしれません。概ね生後6か月ごろを目安に始めるようにしましょう。まずはゆるく煮た10倍粥から始めるのが基本ですが、食に意欲のある赤ちゃんなら野菜ペーストなどを混ぜてあげてもOKです。ただし、初めてあげる食材ははスプーン1杯から徐々に増やしていくようにしましょう。特に初期は避けたい食材も多くあり、野菜も例外ではありません。食物繊維が多いとお腹がゆるくなったり、苦みがあると食べるのを嫌がったりしてしまうので注意しましょう。
繊維質はお腹に悪い?
食物繊維はお腹の調子を整えたりダイエットにもいいので、積極的に食べたい栄養素と思われますが、赤ちゃんには注意が必要です。まだ胃腸の働きが弱い赤ちゃんにたくさんの食物繊維は負担が大きくかかるので、お腹を下してしまう原因になります。食物繊維を多く含んだものに、ゴボウやキノコ、レンコンがあります。これらは離乳食初期には向いていませんので覚えておきましょう。離乳が十分に進んでくると便秘になってしまう赤ちゃんもいますので、中期や後期になればサツマイモなどを使った離乳食は問題ありません。
赤ちゃんは苦いものが苦手
苦みは大人になるとおいしいと感じることもありますが、赤ちゃんには苦手な味のひとつです。これは毒素などを含んだものに苦みが感じられるものが多いということから野生の本能で避けるようになっているのです。苦みがある食材の代表といえばピーマン。甘みが強いといわれるパプリカでも赤ちゃんの舌は敏感に苦みを察知してしまいます。野菜嫌いにさせないためにも、わざわざ苦みのある野菜を離乳食の初期から与えることはやめましょう。離乳食初期以降に与える場合も、おかゆに混ぜたり、甘みのある食材と混ぜたりして工夫するとよいでしょう。
ぬめりやアクのある野菜
長芋や里芋は一見とろみもあるので離乳食に向いているような錯覚をしてしまいますが、大人でも手で触った後にかゆみや赤みが出るのを経験したことがあるのではないでしょうか。アレルギーとまではいかなくても、そのようなリスクがあるので注意が必要です。長芋は離乳食では与えない方が良いでしょう。また、アクが強いナスなども注意したい食材のひとつです。アクはえぐみや口の周りが赤くなるなどの症状が出る場合があります。ホウレン草などもアクはありますが、離乳食には使いやすい食材のひとつですので、茹でてから水にさらすなど下処理をするようにしましょう。